元夫はカサンドラ症候群だった?!

元夫はカサンドラ症候群だった?!

こんにちは。
発達障がい専門誌きらり。編集長の朝倉美保です。

元夫は、カサンドラ症候群?…

発達障害との診断を受け

私が発達障害だとわかったのは、34歳。結婚をして暮らしていたときのことです。
最初は仲睦まじく暮らしていたのですが、もともと持っているうつ病の調子が安定せず、ちょっとずつ不穏な感じになっていきました。
元夫は、「うつ病は実家家族から離れて2人で暮らしているうちに良くなるはずだ」と思い込んでいたようで、なかなか調子が良くならないことに疑問を持っていたようです。

うつ病になってちょうど10 年目だったこともあり、「愛着障害?」「自己愛性パーソナリティ障害?」などといろんな障害名をつけられては根本原因を探っていました。
しかし、どんな障害名を付けられても「当てはまるところはあるけど、なんか違うよなぁ」と思うばかり。通院のたびに医師と話し合っていました。
そこで、原因を確定すべく精神科に入院して徹底的に検査をすることになりました。

検査だけだし、すぐに退院できるはず!
…と思っていたら、検査待ち、結果待ちしても、なかなか退院許可が出ません。
3ヶ月経った頃、ようやく退院できたのですが、帰宅したら夫婦の関係は若干違っていることに気づきました。

入院したことで発達障害(ASD、ADHD)だと判明し、うつ病が双極性障害へと診断名が変更。
「良くなる」と思っていた病名は、悪化したような印象になりました。

夫婦関係の変化

その後、きっと元夫の中でも心境の変化があったのでしょう。
ギクシャクしているうちに、私も「なんで仲良くできないのだろう?」と思うことが多くなり、ストレスが溜まっていきました。それによって精神的にも悪化。どんどんうつ状態がひどくなっていきました。

そうしているうちに、元夫も精神的になんだかおかしくなっていき、彼も精神科に行くようになりました。

私は元夫と一緒にいたいのに、彼は「ひとりになりたい」というようになりました。
そう言われると、どんどん寂しさが増してしまい、私ももっと精神的に悪化。
食事が思うようにとれなくなり、身体の調子も悪化していきます。
そうなると、2人の間にどんどん溝ができてしまい、ついには口を開けば言い争ってしまうようになりました。

二人とも主治医が同じだったのもあり、次第に精神科の先生たちで私たち夫婦のことを話し合うようになりました。
一緒にいても精神的に悪化するばかりで、なかなかうまくいきません。
一定の距離をとってみようと思うけれど、実家からかなり離れた土地に住んでいたので、他に住む場所もありません。
困り果てた末、最終的別居を提案され、半年間離れて暮らすことになりました。
私は実家に戻り、静養。元夫は仕事もあるので、その地で一人暮らすことにしました。

結果的に、別居したことでお互いに回復していきました。
一緒にいることでしんどくなってしまうので、最終的には離婚をして、今に至ります。

結果

今から思うと、元夫は私に振り回されてしまい、どんどん鬱状態になっていたのだなぁ、と思います。
残念ですが、離れたことでお互いにハッピーなら、それが良かったのかなぁと思います。

カサンドラ症候群は、何か精神的にしんどくなる出来事があるわけではないのに、何だかどんどん精神的に落ち込んでいってしまいます。
私のように、相手はいつもどおりにしているだけので、何か大きな原因があるわけではなのです。そうなると、落ち込みから回復するためにはある一定の距離をとるか、何かイライラする原因をお互いに直していくか、どちらかしかないのかもしれません。

カサンドラ症候群だと気付いた時には、言い出しにくいかもしれませんが、ちゃんと原因に成っている相手にも伝えた方がいいように思います。空気で察するのは不得意な特性もいますので。

夫婦はいろんな形があるとは思います。
しかし、一生一緒に過ごしていくのであれば、お互いに歩み寄り思い合うことが必要です。
何に辛く、何をどうしてほしいのか、伝え合えるなら理想的ですよね。
一人だけで悩みすぎず、誰かと分かち合うことで心の荷物を少し減らしてみてほしいと思います。

<プロフィール>
朝倉 美保
株式会社みのりの森 代表取締役。
「発達障がい専門誌きらり。」「凸凹じぶんなび とことこ」編集長。
1979年生まれ、京都市で生まれ育つ。心理カウンセラー、プロ家庭教師、塾講師、書道家。