カウンセラーの選び方~傾聴が全てではない~ / 森 飛鳥

カウンセラーの選び方~傾聴が全てではない~ / 森 飛鳥

2020年9月12日

みなさんはカウンセリングを受けていますか?

私は今10年近くお世話になっているカウンセラーさんがいます。今のカウンセラーさんに出会うまで、少なくとも5人以上は転々としてきました。スクールカウンセラーから、病院併設のカウンセリングルームのカウンセラー、学生相談室のカウンセラーなど。

その経験から思うに、根本的な人生の悩みを何とかするためにはカウンセラーとの相性が何よりも大切なのだということです。

特に発達障害は人生をかけた悩みである場合が多いのではないでしょうか。

私はそうです。これまでの人生がどん底になったのも、今悩んでいることも、これからの悩みも根本には発達障害があります。勿論それ以外のしょうもない悩みもありますが。

カウンセラーの選び方

カウンセラーは基本的には1度きりではなく何度も通い長い付き合いになると思います。そして、高いお金もかかります。

だからこそ、カウンセラー選びには妥協しないでほしいのです。

自分に合う、合わない

今のカウンセラーさんは「うんうん」と話を聞いてくれますか?

私はそのタイプが合いませんでした。話を聞いてもらってカウンセリングルームを出た時には何も解決していなくてすっきりもしていませんでした。だけど、何も疑問に感じていませんでした。そういうものだと思っていたからです。

ですが、今のカウンセラーさんに出会ってからその見方が変わりました。
一言で表現するなら「攻めのカウンセリング」です。これまでの「受けのカウンセリング」とは真逆でした。

人それぞれ、どんなタイプのカウンセラーが合うのか異なると思いますが、私はその攻めのカウンセリングで少しずつ変わることが出来、自分を取り戻すことが出来ました。

なので、今日は攻めのカウンセリングについて書かせてください。

攻めのカウンセリング

攻めのカウンセリングとは私が勝手に表現している言葉ですが、簡単に言うとめちゃくちゃ喋るカウンセラーとのカウンセリングのことです。

私がお世話になっているカウンセラーさんはめちゃくちゃ喋ります。1時間あったら半分くらいはカウンセラーさんが喋っています。話しているんじゃなくて、喋っているといった方が表現がしっくりきます。

つまり、しっかり会話をしているイメージです。

カウンセラーさんと出会った当初、約10年前の私は、自分から身体の感覚を伝えたり、感情を言葉にして表現することが苦手でした。何か聞かれても「わからへん」しか言わなかったんです。

だから、受けのカウンセリングが合いませんでした。当時は全然気づいていなかったんですが、聞いてもらうことが中心のカウンセリングでは、そもそも何に困っていてどう感じているのかを伝えることすらできていなかったのですね。

それが攻めのカウンセリングでは会話の中でどんどん引き出されていく、それをカウンセラーさんが会話の中で膨らませていってくれる。本当に悩んでいる上手く伝えられないことや感情を雑談のように会話をしていく中で解決へ持って行ってくれるんですね。

自分から伝えるのが苦手な私にとって、「攻めのカウンセリング」に出会えたことで大きく人生が変わり、今に至ることが出来ました。

少しずつですが、自分の感情を言葉にして伝えることが出来てくるようになりました。カウンセリングの中で訓練されていったのだと思います。それでも、1歩でも成長できていることを実感できているのはとても大きな自信になります。

もし、カウンセリングが慢性化しているなら今一度、自分に合うカウンセラーってどんなカウンセラーだろうと考えてみてください。千差万別、よい相性のカウンセラーさんと出会えますよう願っています。

以上、カウンセラーの選び方~傾聴が全てではない~でした。
ありがとうございました。


執筆者 森飛鳥
2019年より、ゆめのたね放送局ラジオパーソナリティとして、自分を生きるラジオ「ハッタツさんの頭ん中」を運営。うつや発達障害の経験などを発信。発達障害イベント凸凹ソンでは解説者として登壇。2020年自身初のオンラインイベント「死にたいを考える会」を開催し、10名を超える参加者に対して自殺未遂の経験を語るイベントを成功させる。