男女の違いって、どこで決まっているの? / 朝倉美保

2020年9月7日

りあん会員のみなさま、こんにちは。
「発達障がい専門誌きらり。」「凸凹じぶんなび とことこ」編集長の朝倉美保です。
https://www.kirari-with.com/
https://www.decoboco.work/

「女性の発達障害」って男性と何が違うんだろう…
なんとなくわかるけど「説明して」と言われても、どう説明していいのかわからなくなることはありませんか?
おそらく男女の違いで一番大きい問題は「女性同士」のつきあい方なのではないかな?と思います。
例えば、このようなものです。

  • 母親と娘のつきあい
  • 女友だちとのつきあい
  • 勤務先での女性同士のつきあい
  • 結婚後のお姑さんとのつきあい
  • ママ友とのつきあい
  • 近所の女性とのつきあい

など

どのライフステージになっても、女性同士のつきあいってなくならないですよね。
だからこそ、生きづらさを完全になくすことは難しいのだと思います。

生きづらさからの「つらさ」を減らす工夫

「生きづらいなぁ」と思うことはなかなかなくせないかもしれませんが、
「つらさを減らす」事はできると思います。
例えば、こういう感じに。

・ 母親がなんでもかんでも干渉してきてしんどい!
→ 母親との距離感を保つために、「これは自分で考えたい」ときっぱり言う

・ 女友だちとずっと一緒に過ごさなくてはいけない
→ 「ずっと」をやめてみる

・ 勤務先でのランチ時間を一緒に過ごさないといけないのがしんどい
→ 「食べる」ときは一緒でも、その後の時間は自由に行動する
など

このように、「しんどいなぁ」と思うことって「誰かと一緒」だからということはありませんか?
特に、ASDの方はこの傾向が強いのではないかな?と思います。
(私もASDだからですが)

脳から探る男女の違い

一般的に、男性同士のつきあい方は「ドライ」だと思います。
目的が一緒の時には「ともに」進むけれど、何か目的が変わってしまえば「別々に」進むことをしていきますよね。

女性同士のつきあい方はこれと真逆で、「常に一緒」を求められます。
遊びは一緒、トイレも一緒、食事も一緒。
何かちょっと違うことをしたら「この子はグループにいたくないんだ」と思われてしまったり…

女性は、「共感」を求めやすい脳を持っていると言われているので、どうしても「一緒」を求めてしまうのかもしれません。
では、女性と男性の違いって何でしょうか?
それは「女性脳」「男性脳」の違いから探ってみたいと思います。

男女で「脳」自体に違いがあるわけではありません。
脳の「使い方」に違いがあると言われています。

女性脳 男性脳
脳タイプ 共感重視、自分を否定せずに受容してほしいタイプ 結論を先に求めるビジネス的な思考をするタイプ
脳の成長は? 左脳の成長が早く 右脳の成長が早い
何に長けている? 話す・字を覚えること 空間能力、論理や知覚能力
特性は? 話すときは左脳・右脳を同時に使う
マルチタスク
話すときに活発になる脳の領域はわずか
シングルタスク
話す目的 人間関係を作り上げ、友人を増やすこと 事実の伝達
目的意識 集団への参加意識をはっきり伝え、人間関係を作るため 問題解決を目指すため
思考 直感力と感性が磨かれている 論理的思考
重要視すること プロセス重視 結果重視

参考
https://smartlog.jp/146222
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/227278/021700082/?P=1

このように、「女性脳」が多くを占めている方は、「人間関係を重視し、話すことを楽しめる脳」を持っているようです。
そのため、集団行動を好み、常に人と一緒に行動しながらプロセスを楽しみ、「共感」を求めやすくなります。

「おひとりさま」のススメ

私は友人が多いですが、割とドライにつきあっています。
会いたい時に会い、会いたくない時には会わない。
連絡したいことは簡潔に伝え、お互いに縛り付け合わない。
しかし、何か困ったことがあれば助け合いますし、相談もします。
要は「べったりせず」に「適度に距離を保つ」ことができているのです。

この関係は本当に楽で、友人関係で悩むことがなくなりました。
しかし、すぐにこう言う風になったわけではありません。

では、何をすればいいのかというと、ちゃんと「自立」することだと思います。
「自ら立つ」
これをしなければ、何も始まりません。

「誰かとともに暮らすこと」もスキルが必要ですが、
「ひとりで暮らす」こともスキルが必要です。

まずは「おひとりさま」を楽しめるようになってみませんか?
ひとりでカフェ、ひとりでレストラン、ひとりでラーメン、ひとりで焼肉…
何でもひとりでできるようになってくると「心」が一つパワーアップします。

ひとりで悩み、ひとりで計画し、ひとりで決めて、ひとりで行動する。
自分で完結することができると、誰かに依存しなくても平気になってきます。
その練習にもってこいなのが「おひとりさま」行動です。

心が自立すれば、きっと世界が一つクリアになってきますよ。
「おひとりさま」ぜひ実践してみてください。

<プロフィール>

朝倉 美保
株式会社みのりの森 代表取締役。
「発達障がい専門誌きらり。」「凸凹じぶんなび とことこ」編集長。
1979年生まれ、京都市で生まれ育つ。心理カウンセラー、プロ家庭教師、塾講師、書道家。
24歳の時「うつ病」を発症。34歳の時に「発達障害」(ASD、ADHD)と診断される。
精神障害者保健福祉手帳3級
自分の体験をもとに、発達障害、精神障害の支援を行なっている。
著書「わたしは発達障がいカウンセラー」