障がい者雇用のメリット・デメリット / をこ

障がい者雇用のメリット・デメリット / をこ

当サイトをご覧の皆さま、始めまして。

私は現在、障がい者雇用であると同時に、障がい者雇用の方々を管理する仕事をしています。
その中で日々感じていることや現場のリアルな声をお届けすることで、皆さまにとって有益な情報になればと考えています。

今回は日々私が業務を行う中で気が付いたことをご紹介したいと思います。

障がい者雇用メリット・デメリット

1.障がい者雇用のメリット

①障がいについてオープンにできる

文字通り障がい者雇用ですので、面接の段階ですでに障がいをオープンにしているので、会社に入ってからカミングアウトするかしないか、ばれないか等という心配をせずに、自分をある程度ありのままにして仕事をすることができます。

②支援の手が入りやすい

障がい者雇用は、支援者との面談を行う時間が設けられやすく、支援者と企業が直接話す機会もできやすいため、支援の手が入りやすいというメリットがあります。また、企業によっては会社の中にも支援係の方がいらっしゃることもあり、その場合は就労支援の支援者の方と企業内の支援係の方から二重の支援を受けることが可能になります。

③勤務時間を調整しやすい

障がい者雇用では、面接の段階で体調に合わせた業務量や勤務時間を調整することが可能な場合が多いです。また、もし入社した後に病状が悪化してしまった場合は休職や退職になる前に上長や支援係に早めに相談することで、無理のない働き方に変更するよう交渉することも可能です。

④体調管理に目を向けやすい

障がい者雇用では、支援の手が入りやすく、業務量や勤務時間を調整しやすいので、体調管理に集中しやすいというメリットがあります。また、業務においても稼働時間が評価基準の大半を占めていることが多いため、「体調管理も仕事のうち」という考え方のもとで仕事をおこなうスタンスになるため、自分の体調に注意できるようになっています。

⑤相談がしやすい

これは企業によりますが、障がい者雇用に力を入れている企業は上長や支援係による定期面談があります。この場面で相談することがあれば相談もできますし、また普段から相談したい事項があれば、支援者や企業の支援係を通じて相談もできるため、普通雇用よりは相談できるチャンスが多くなっている場合が多いです。

2.障がい者雇用のデメリット

①賃金が安い

障がい者雇用は、ある程度業務量が普通雇用より軽めに設定されている場合が多く、そのために賃金が安いパターンが多くなっています。また、時短勤務になると、その分入ってくる賃金も安くなりますから、収入に関してはイマイチな場合が多いです。
【対策】
業務量が多くこなせるようになってきたら、賃上げ交渉をするのも手です。また、体調が安定している場合は、勤務時間を増やすことも収入の増加につながります。

②やりがいがないこともある

障がい者雇用はいまだに単純な事務作業や清掃など、単調な業務での募集が多いという現状があります。仕事にやりがいや歯ごたえを求める場合は、採用されるポジションによっては少々刺激が足りない仕事になることもあります。
【対策】
設計やデザイン等、特殊な業種のスキルを習得すれば、単純作業に回される確率は減るので、スキルを身に着けて特定の業界を狙うのもありです。

③体調がよくなければ評価されにくい

多くの障がい者雇用の評価基準は「出勤率と稼働時間」であり、仕事の速さやクオリティは二の次になってしまうことが多いです。そのため、せっかく複雑な仕事が速くできても、体調がよくなく出勤率が悪い場合や、時短勤務の為稼働時間が少ない場合は高い評価を得にくい場合が多いです。
【対策】
がんばりすぎず、体調を最優先で仕事をしましょう。

いかがでしたでしょうか。
今回は障がい者雇用についてのメリット・デメリットを紹介いたしました。私は社会人として障がい者雇用と普通雇用、両方経験しましたが、個人的な所感としては体調を優先したいときは障がい者雇用の方がメリットは高く、賃金ややりがいを優先したい場合は普通雇用の方がメリットは高いと感じました。
仕事に対して求めることは、人それぞれだと思います。また、その時の状況によって働くうえで大事なことは変わってくると思います。まずは「仕事を通して何を得たいのか」を自分で考えて、適切な業種や雇用形態を選んでいきましょう!

著者紹介

をこ
発達障害(ADHD)当事者。障がい者雇用当事者ながらデザイナー兼障がい者雇用管理に従事しています。

Twitter:https://twitter.com/sakashira9