【親の想い】 /  yasu

【親の想い】 / yasu

2020年9月6日

皆さん、こんにちは。
このコラムを見ていただきありがとうございます。

皆さんがどんな想いでこのサイト、
コラムにたどり着いたか。
たくさんの“想い”があって、藁をもすがる思いで見ていらっしゃるかもしれません。
その“想い”に応える事は出来ないと思いますが、
ただ皆さんは一人ではないとお伝えしたくてこのコラムを書いています。

親としての思い

私は50歳代後半の2児の父親です。
長女長男はそれぞれ成人しておりますが、
それぞれに世間一般から見ていわゆる“障害”を持っています。

長女はバイトをしながら自身がやりたいことを模索している所(今はコロナ禍でもあり、バイトも休業中ですが・・・。)、
長男は“働く為の練習を週一回”行っています。

世間一般と言ったのは、
まだまだ大多数の人たちが学校を卒業して企業に就職してという道を歩んでいることが“世間一般”と呼ばれています。

昨今はかなりこの世間一般の定義も変わり、
緩んできて、色々な道が模索でき、
世の中に認められる様になってきました。
然しながら私も昭和生まれの人間ですので、
学校を卒業したら働くものと親から擦り込まれ、
当たり前のように何の想いもなく働き始め既に3〇年経ってしましました。

子供への思い

最初は自分の子供たちの“障害”を受け入れることが出来ませんでした。
なぜなら“世間一般と違う”、“障害を持っている”自分の子供たちを芯から受け入れることが出来ませんでした。

今はと言うと、かなり向き合うことは出来るようになりましたが、100%受け入れているかと問われるとYesと言えません。

親も一人の人間であり、個人です。体調の良い時もあれば、悪い時もある。
会社で嫌なことがあればイライラもする。
その憂さを晴らすために飲みに行く(今は飲みに行くことも出来ないし、私は飲めません(笑))。
そんな人間としての感情や・行動が子供さんを前では許されないと思っているお父さん・お母さんが殆どではないでしょうか。

生まれたばかりの赤ちゃんに、「将来はこうなって欲しい」、「勉強して有名な学校を卒業して、企業に就職し、家庭を持ち、孫を生み・・・。」、なんて事を言わないですよね。

とにかく無事に、健康に育ってくれれば、それだけで良い。
そんな想いだけだった筈ですよね。
いつの頃からか自分の子供たちに自分の想いを押し付けて、子供自身の幸せはそっちのけで・・・。

親もまた1人の人間

でも親ってそんなものなのかもしれません。
自分のエゴを“子供のため”と称して、“しつけ”と称して、はたまた“教育”と称して、自分の歩んで来た道を説いたり、果たせなかった夢や希望を託してしまうのです。

悲しいかな“親”とはそんな生き物なのですね。
私も子供たちの障害を知るまでは同じ想いを持っていました。親も一人の人間なのです。

間違えも沢山ある、常に“良い親を演じること”なんて出来ない筈ですよね。
私は良い親になろうと一生懸命やってきました。
子供のことを理解しよう、心を掴もうと躍起になっていました。
「常にこれで良いのか?」、「子供の為になっているのか?」と考える日々です。

子供のためと言いながら

でもちょっと待ってください。
今お父さん、お母さんが子供さんたちに説いていることや、子供さんたちにしていることは、
本当に子供さんのためになっているのでしょうか?
本当に子供さんたちの幸せに繋がっているのでしょうか?
お父さん、お母さん自身の想いをすり替えていませんか?

自分の時間を持つことでわかること

このコラムを読んでらっしゃるお父さん・お母さんたちは、子供さんの為に日夜努力して、自分の時間を犠牲にして、ただ子供さんの幸せだけを願い、日々揺れ動き、東奔西走する毎日でしょう。

お父さん、お母さんが休んでいる時間は殆どありませんよね。でもでも、少しだけ休んでみませんか?
ほんの少しだけでいいから一人の時間を過ごしてみませんか?
自分のためだけの時間を作ってみませんか?
お父さん、お母さんの肩書を捨てられる時間を、ほんの少しだけ作ってみませんか?

何でも良いです、ただただぼっーとするだけでもOKです。
“本当に自分のためだけの時間”を過ごすことで、
今まで見えなかった子供さんの姿が見える様になるかもしれません。

私も少しですがそうして自分の時間を作る努力をして、子供と向き合えるようになってきました。
お父さん、お母さんも自分の時間を、自分の人生を過ごしてください。
気休めかもしれませんが、子供さんの新たな一面が見える様になるかもしれません・・・。

 

著者紹介

yasu

・川畑泰久(カワバタヤスヒサ)
・齢 56歳
・4人家族(妻、長女、長男)
・子供は二人共に何らか障害を持ち、父親の立場で日々奮闘の日々。
障害を持つ親として、同じ悩みを抱えるご家族の皆さんの支えにな
れればとコラム掲載を決意。