「自分を責めないで…」 ~カサンドラ症候群との付き合い方~ / カフジ マチ

「自分を責めないで…」 ~カサンドラ症候群との付き合い方~ / カフジ マチ

2020年8月22日

私の主人と息子は発達障害だと思います。

二人とも診断は受けていないので確かなことはわかりませんが
いわゆる「グレー」な人達であります。
私は大学中退した息子のことがきっかけに、発達障害のことを勉強しました。
本人たちも本などを読んで自らのことを発達障害だろうと認めています。

息子は【高機能広汎性発達障害】
主人の方は自分自身は全く困っていない
【注意欠陥多動性障害】ではないかと踏んでいます。

主人の「…全く困っていない」←ここが周りは振り回されるところで
「なんで?」
「どうしてそんなことするの?」
「常識的におかしくない?」等々
身近にいる人達は心底戸惑う…

そして
自分の対応が悪いのではないか?
自分の考えがおかしいのか
自分が至らないせいでこうなるのだろう
と、思い悩んで自分を責めてしまう、

これがカサンドラ症候群

ではないでしょうか。

(私も診断は受けていないし、自己判断です)


もし、こんな感じに思っていても

決して自分を責めないでください。

そして、相手のことも責めないでください。
ただ、考え方が違うだけなのですから。

私は今、穏やかに暮らしております。
ほんの2年前までは毎日イライラして相手も自分も責めて息苦しくてつらい日々でした。
息子が中退してプチ引きこもりになり、悩んで悩んでいろいろな人に助けを求めました。

水月ひなたさんには最初に相談しており、初対面なのに発達障害ならではの
些細なつらいことをわかってくださりとても救われました。
そこから今の私につながります。
いろいろなところへ勉強しに行きました。
発達障害のことを体感するワークショップや、カウンセリングやコーチングいろいろ学びました。
友人や周りには理解されないことをわかってもらえることがうれしくて
息子や主人のこと関係なしに学ぶことが楽しくなっていきました。
そして学ぶうちに気づきました。

 

心の在り方の問題

これは発達障害の彼らのことをどうにかする問題ではなく、
私自身の心の在り方の問題だと。
そこに気づいてから、今の穏やかな状態になるには時間はかかりませんでした。

わかるまで私は
「私が常識で正しい」と本気で思っていました。

自分本位で世間とは違う行動をする彼らはダメだと真剣に思っていました。
こんな風に思っていたことを思い返すと胸が締め付けられるぐらい恥ずかしいです。

しかし、今は、こんな風に思っています
私の中の正しさがあるように人それぞれの正しさがある
そこを認めて理解したうえで、自分の行動を決めればいいと。
とりあえず、彼らの気持ちをまずは

受け入れることを始めました。

やり方としてはとにかく「聞く」ということを意識してやりました。
頭の中にいろいろな考えが浮かびますが、それは言わないで「聞く」のです。

 

 

日常の会話の中で朝起きての「おはよう」の一言から
「いただきます」「行ってきます」「ただいま」「おやすみなさい」
こんな些細な言葉でも丁寧に聞くことをしました。

学校、社会の集団の中でどうしても周りに合わせることができなくて、負の視線を浴びて
帰ってきても家族からダメ出しという負の感情を浴びてしまう。
そんなことされたら彼らも身近な人に負の感情を放ちます。
彼らは傷つきすぎて、身体も心もバリアもはっています。
そうしないと心が保てないからです。

彼らの性質を理解すると

私自身が心の中で負の感情を持たないで接すると
彼らもこちらの気持ちを理解しようとしてくれます。
彼らは元々、純粋で素直な方が多いと私は思っているので結構すぐに反応が起きます。
そこからです。本当の対話が生まれるのは。
今まではお互いが自分の主張ばかりして平行線の会話しかなかったのが
敵ではなくなるので理解しあうというコミュニケーションが生まれます。

私がやったことは

自分を責めず、相手も責めず、個々の考えを受け入れる。
「私はこう思っているんだね。彼はこう思っているんだね」
こんなふうに一呼吸おいて思うだけです。
この積み重ねで今は穏やかな家庭になりました。

 

イライラ、ギスギスした我が家は過去のものになりました。
我が家はこんな感じですが、それぞれの関係は人の数ほどあります。
自分の気持ちをたくさん聞いてあげてください。
そこから「優しい世界」は作られると私は思っています。

自己紹介


カフジ マチ
夫・息子・娘・義父母 6人家族
子どもは二人とも20代
息子の大学中退をきっかけに心の勉強を始める
現在も勉強中
ブログ https://ameblo.jp/sousana1143/