障害年金 受給までの道のり 3度目の正直 / 森 飛鳥

障害年金 受給までの道のり 3度目の正直 / 森 飛鳥

2020年9月8日

障害年金には手順がある??

障害年金は社労士にお願いするのがセオリーだと知りませんでした。
障害年金の申請は1度落ちると審査に通過する可能性が限りなく低くなるそうです。
それを知って3度目の正直でした。

1度目は何も知らずに適当に書いた高校生のとき。診断名は鬱でした。

2度目は社会人として引きこもっているときに真面目に書いて、日付の書き間違いで落とされた時。

3度目は発達障害だと診断を受けてから必死に書いたとき。

最初の申請では自立支援などの公的支援があることをネットで見つけ深く考えずに障害年金も申請しました。その時の申請書を見ても馬鹿にしてるよねってくらい適当な書き方で当時の自分を一発はたきたいくらいです。

2度目は働けず藁にもすがる思いで申請しました。当時も診断名は鬱でした。申請書や過去の病歴欄には症状も含めてびっしりと書きました。
なのに、通院履歴の西暦と和暦の変換を1年間違えて書いたことが恐らく要因で申請は却下されました。この時からADHDさんだったんだと思い知らされました。

3度目は大人の発達障害と診断を受けたときです。障害年金の話と共に主治医に社労士を紹介されました。これまで2度落ちていることから過去の資料を取り寄せて見せてほしいとお願いされ言われたとおりに資料を取り寄せ社労士に送付しました。
ここで社労士に、病歴などをみて「これで落とされるのはおかしい」と言われました。そして、2度目の申請の時の日付のミスを指摘され初めて気付いたんです。その時は「あーADHDってこういうことか」と思い知らされました。

社労士に任せたら3度目でもなんとかしてくれるだろうと思っていました。

社労士を頼れなくて 自力で

ただ問題があって、紹介された評判の良い社労士は関東で、私は関西在住でした。着手金で3万円の入金、そして、病歴を聞いたり、主治医に診断書を書いてもらうときに同席してもらうための交通費の支払いが必要になると言われました。当時働けていなかった私にとってそんなお金が準備できるはずがありません。社労士に申請をお願いすることは断念しました。

ここからネットに転がっている情報を調べ漁り、申請書や病歴通院歴の書き方の見本がないか画像を調べ漁りました。
そうしたら社労士の方々が自分のホームページに障害年金の申請のポイントをコラムにしていたり、Q&Aといった形で疑問に答えているページを載せていたんです。そのポイントを押さえ、何度も下書きし、ひたすら細かい字でびっしりと申請書を埋めました。

例えば、主治医が書く診断書と自分が書く症状や困っている特性にズレがないかしっかり確認したり、2度目でおかした日付のミスがないか何度も確認したり、とにかく調べて見付けたポイント、情報をすべて詰め込んだ上で申請しました。

3度目の正直

ようやく、障害基礎年金が認められました。

1度落ちたら申請が通る可能性が低くなると言われた中で、3度目の正直でした。

その経験から言えることは、ちゃんとポイントを押さえれば申請は通るということです。100%なんて言えませんが、少なくとも1度落ちて諦めている方がいたのならまだチャンスはある、諦めないでほしいと伝えたいです。
ここに3度目の正直で自力で何とかできた人間がいます。人それぞれ環境や病状は千差万別ですが、少なくとも可能性が0ではないんだとわずかな希望を持ってほしいです。

勿論、社労士にお願いできる方はプロにお任せするのが最もよいと思います。ただ私はそれが出来なかったので自力で時間をかけて頑張りました。

非常にしんどい経験でしたが、今となってはこうやって誰かのお役に立てる経験となっているので無駄ではなかったのだと心から思います。

以上、障害年金 受給までの道のり 三度目の正直 でした。
ありがとうございました。

執筆者 森飛鳥

2019年より、ゆめのたね放送局ラジオパーソナリティとして、自分を生きるラジオ「ハッタツさんの頭ん中」を運営。うつや発達障害の経験などを発信。発達障害イベント凸凹ソンでは解説者として登壇。2020年自身初のオンラインイベント「死にたいを考える会」を開催し、10名を超える参加者に対して自殺未遂の経験を語るイベントを成功させる。